無料でどこまでできるか、実際に試しています

「PDFの表をエクセルに変換する」は無料でできるか

△ 条件つきで無料

貼ることはできます。ただし行が消えたり増えたりしても、貼った表を見ただけでは分かりません。

編集部が実際に試して確認:2026-09-02

取扱説明書の比較表を2通りに変換させました。どちらもきれいに貼れましたが、片方は行が消え、片方は原本にない行が増えていました。

確認日 2026-09-02 次回の確認 2026-10-02 使ったもの Claude 無料プラン(Sonnet 5) / Gemini(無料・Flash)

PDFの中の表をエクセルで使いたい。手で打ち直すのは面倒なので、AIに変換させたい。

前回、同じPDFに質問する記事を書きました。今回はその続きで、表をまるごとエクセルに移せるかを試しています。

結論から言うと、**移すことはできました。**問題はそこではありませんでした。

何を試したか

素材は前回と同じ、AI録音デバイス「Plaud Note Pro」のユーザーガイド(PDF・151ページ)です。誌面の18ページに、Note と Note Pro を並べた比較表があります。

PDFに載っている比較表。カテゴリ、項目、Note Pro、Note の4列。
これが原本です。4列11行。この表がどこまで正確に移せるかを試しました。 出典:Plaud Note Pro ユーザーガイド 18ページ(一部)

出した指示はこれです。

このPDFの中にある、Note と Note Pro の比較表を、
エクセルにそのまま貼れる形にしてください。

試したのは2通り。

  • Claude 無料プラン(Sonnet 5)
  • Gemini(無料・Flash)

**ChatGPT は今回試していません。**前回、151ページのPDFが「添付できるファイルは最大 5MB です」で弾かれたためです。

無料でどこまでできたか

**2つとも成功しました。**しかも、想像していたより上出来でした。

かかった時間出力の形
Claude(Sonnet 5)約20秒TSVファイルとして書き出し
Gemini(Flash)約10秒画面に表を表示

Claude は表を画面に出すだけでなく、ダウンロードできるファイルとして渡してきました。

そしてどちらも、スプレッドシートに貼ったらセルがきちんと分かれました。

ここが一番の心配どころでした。表の形に見えても、コピペすると1つのセルに全部入ってしまうことがよくあります。今回はそれが起きませんでした。列がずれることもありません。

変換作業そのものは、どちらも合格です。

どこで詰まったか

**貼る作業では詰まりませんでした。**詰まったのは、その次です。

貼った表が、原本と違っていました。しかも2つが、正反対の壊れ方をしていました。

出てきたものは正しかったか

Claude:11行すべて一致。ただし1行消えました

Claudeが出力した表をスプレッドシートに貼ったところ。4列に分かれている。
Claude の出力を貼ったもの。列の構成(カテゴリ/項目/Note Pro/Note)も、数値も、原本と完全に一致しています。

重量30g / 29.5g、BLE 5.4 / 5.2、容量500mAh / 400mAh、連続録音50h / 30h——**照合したすべてが合っていました。**丸めも、書き換えもありません。

ところが、原本を最後まで見て気づきました。この表は、次のページに続いていました。

18ページの末尾と、次ページの冒頭にある「リセット」の行。
ページが変わったところ。「リセット」の行が、次のページに残されています。 出典:Plaud Note Pro ユーザーガイド 18〜19ページ(一部)
リセット / リセット方法 / 録音ボタンを12秒長押し(充電不要) / 充電中に録音ボタンを15秒長押し

Claudeの出力に、この行はありません。

18ページに収まっていた11行は完璧に写したのに、**ページをまたいだ分だけが落ちました。**そして落ちたことは、出てきた表を見ても分かりません。きれいに揃った11行の表が、そこにあるだけです。

Gemini:数値が変わり、原本にない行が増えました

Geminiが出力した表をスプレッドシートに貼ったところ。3列。
Gemini の出力を貼ったもの。こちらもセルはきちんと分かれています。ただし中身が原本と違います。

原本と突き合わせると、こうなりました。

項目原本ClaudeGemini
重量(Pro / Note)30g / 29.5g一致両方「約30g」
通信BLE 5.4 / BLE 5.2一致Bluetooth 5.0
バッテリー容量500mAh / 400mAh一致(行なし)
入力仕様(電源)原本に無い行無し5V / 0.5A(最大2.5W)

重量は「29.5g と 30g」という0.5gの差を、両方『約30g』に丸めて消しています。比較表なのに、差がなくなりました。

通信は「BLE 5.4 / 5.2」が「Bluetooth 5.0」に。世代が違いますし、Note と Note Pro で同じ値になっています。ここでも差が消えました。

そして原本にない行が4つ増えていました。「操作ボタン」「ノイズキャンセリング」「充電方式」、そして「入力仕様(電源)」です。

同じ作り話が、2日続けて出ました

この 「5V / 0.5A(最大 2.5W)」は、前回の記事で出たものと同じ数字です。

前回は「消費電力は何ワットですか」と質問したときに、Gemini が答えとして出しました。PDFを Ctrl+F で検索しても、この数字はどこにもありません。

今回は質問していないのに、表の1行として自然に混ざって出てきました。

同じ数字が、形を変えて2回。たまたまの間違いではなく、繰り返されるものだと考えたほうがよさそうです。

そして今回のほうが厄介です。質問の答えなら疑う余地がありますが、表の1行として並んでいると、原本にあったものだと思ってしまいます。

有料にすると何が変わるか

**確認していません。**無料の範囲で目的を達成できたため、試す理由がありませんでした。

まとめ

**PDFの表をエクセルに移すこと自体は、無料でできます。**セルもきちんと分かれますし、Claude はファイルとして書き出してくれました。20秒です。

**問題は、移した表が原本と同じとは限らないことです。**しかも2つは、正反対の壊れ方をしました。

壊れ方
Claude写した部分は完璧。ただしページをまたいだ行が消えた(足りない)
Gemini数値を丸め、規格名を誤り、原本にない行を4つ足した(多い)

**どちらも、貼った表を見ただけでは気づけません。**きれいに揃った表として、そこに並んでいるだけです。

使いどころは、**「打ち直しの下地を作る」だと思います。AIに変換させて、そのあと原本と突き合わせる。**それでも手で打つよりは速い。

突き合わせる時間がないなら、使わないほうがいいです。手で打てば、少なくとも自分が見た数字が入ります。

最後に、今回いちばん役に立った方法を書いておきます。2つに変換させて、両方を並べることです。食い違った箇所は、すべて実際に問題のある場所でした。片方だけを見ていたら、何ひとつ気づけませんでした。

そして行数を先に数えておくこと。「11行あるはず」と知っていたから、12行目が消えていることに気づけました。表を移すときは、原本の行数を数えてからにしてください。


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